肥厚爪(爪甲鉤彎症/厚硬爪甲)とは?
(ひこうづめ、ひこうつめ、ひこうそう)
下の写真のように、爪が分厚くなった状態を表します。
長期間にわたって爪に何らかの物理的圧迫が加わったりすることで起こり、手の爪よりも足の爪でしばしば見られます。
爪肥厚があると、爪が割れやすくなったり、厚くなった爪の中が空洞になったり、剥(は)がれやすくなったりしてしまいます。また、いびつに伸びた爪が肉に刺さって痛みを出す事もしばしば。靴下を履く際に引っ掛かって着脱しにくくなったり、靴を履くのも痛みを伴って外出を控えるようになってしまうこともあります。
また、見た目も健康な爪とはだいぶ様子が違うので、ほかの人に見られるのを恐れ、内向的になってしまうというような心にも影響することがあります。
肥厚爪は治るの?治療は?
『肥厚爪治りますか?』という、質問をよく受けますが、残念ながら治すという感じではないです。基本的に肥厚爪の処置は、邪魔な機能していない部分の爪を切り落とし、表面を滑らかに整える処置になります。そもそも機能していない爪なので、爪としては意味ないので切っても何ら問題がないんですね。
余分な爪を切る事で、引っ掛かる事も無くなりますし、爪が刺さる事も無くなるので日常生活は快適になります。
『改善するケースも!!』
ただし、望みもあります。肥厚爪でも爪の根元付近のつまりをしっかりクリーニングするのを継続的に行い、保湿+テーピングのホームケアを続けてもらった場合に、綺麗な爪が根元から伸びてきて改善するケースが当院でも度々確認されています。
必ず全ての方が綺麗な爪に生まれ変わるとは言いづらいですが、チャレンジする価値はあると思います。足の爪は伸びるのが遅いので、ケアを始めて半年~1年後に結果が見え始めるので長期的なケアになりますが、もう一度きれいな爪になりたい方は是非ご相談ください。
肥厚爪ビフォーアフター
当院にて、肥厚爪の処置をしたビフォーアフターの一部です。処置前より、かなりスッキリしてるのが分かりますよね。
フットケアを受けたほとんどの患者様が、スッキリした、痛みも取れたと喜んで頂けます。
肥厚爪の原因
肥厚爪は、はっきりとした原因は特定されていないのが現状です。
ここでは、肥厚爪の原因と想定されている代表的なものを挙げています。
実際に肥厚爪の方がご覧になると、思い当たるものが幾つかあるかもしれません。
普段のケアや、日常生活での参考になさってください。
加齢
爪のケアでは、足浴と保湿が大事。つまり水分含有量が大事という事です。年齢を重ねていくほどに、人間の爪は水分を奪われ、乾燥し弾力性を失ってくることが多いです。肥厚爪は70代や80代など、ご高齢者に多いのが特徴で、長年の足への圧迫が負担となり、厚く固くなることが多いそうです。圧迫
物理的圧迫としては、足の形に合っていない靴が挙げられます。自分の足の形に合っていない、もしくはサイズの合わない靴を履き続けることにより起こります。
ハイヒールなどの窮屈な靴を履いている女性に多く、靴の圧迫により爪が押されながらも伸びようとし、厚く固くなっていくと考えられます。爪先への物理的負担が続くことが原因なので、妊娠による体重増加も要因となりえます。
バレエ、スキー、きついスパイクを履くスポーツ、前後のフットワークが激しい競技などにより、爪先に負荷がかかることで、爪が変形し、肥厚爪につながることもあります。
深爪
深爪は小さい頃からの習慣となっている場合が多く、深爪の習慣があると指先のやわらかい部分(肉)が地面から受ける圧力によって徐々に盛り上がり、爪の前に肉の壁が出来る事があります。その壁が爪の成長を妨害し、爪の下に新たな爪が生まれ、層状に爪が厚くなることがあります。
爪のケア不足
爪の肥厚は、入浴時の洗浄不足や、爪切りの回数が少ない場合、爪と皮膚の間に角質(老廃物)が溜まり、そこに水虫などが発生して詰まって厚くなることがあります。
外傷
また、上記の理由以外に爪や爪の根元付近に物を落とすなど怪我した経験のある人が、後々、肥厚爪になるケースもあります。
既往歴・現病歴
脳梗塞後の麻痺や糖尿病など
肥厚爪以外の爪が厚くなる原因【爪白癬】
それ以外に爪が分厚くなる原因として、爪白癬があります。爪白癬は、白癬菌という水虫と同じ菌が爪の中で増殖する疾患です。痛みも痒みもない事が多く、見て見ぬふりをされることが大半です。気付いた時にはかなり進行している場合もあります。また、爪白癬も水虫同様に感染性の疾患なので、家族など周りの人にうつしてしまうことも考えられます。詳しくはこちらのサイトが参考になります→つめ水虫ラボ
肥厚爪によって起こる困った症状
肥厚爪になったら、色々な不快な症状が出てきて生活上困る事もあります。例えば。。。
①外見が良くない
肥厚爪になると、爪の色が黄色っぽく分厚くなり、表面も凸凹します。
見た目で明らかにおかしい状態になるのです。
②引っかかる
かなり厚みが出て、爪の表面が凸凹しているので、靴下の脱ぎ履きや布団などに引っ掛けやすくなります。
③適なサイズの靴が履けない
本来の自分の足にピッタリの靴を履くと圧迫されるので、大きめの靴や柔らかい靴、サンダルを履くようになります。
そうすると、靴の中で足が動いてしまい、歩行にも影響が出てきます。
④自分で爪を切れない
どんどん厚く硬くなってくると、家庭用の爪切りでは太刀打ちできなくなります。
そのまま放置すると、さらに厚みが増してきます。
見た目が悪いので、なかなか人に相談できないという方や、どこで見てもらえば良いか分からない、と言うお客様も多いです。
⑤スポーツのパフォーマンスに影響が出る
肥厚爪は、爪の下に空洞ができることがあります。空洞ができると、足指で踏ん張ったり、強い蹴り出しができなくなります。
⑥爪が食い込んで刺さる
⑦指先の踏ん張りが効かない
⑥⑦は下の写真を見て頂くと分かりやすいかと思います。肥厚爪は何かの原因で爪が上手く伸びない状態にあります。上手く前に伸びないので爪が圧縮され、さらに本来なら指に沿って伸びていくはずが、やや斜め上方向に伸びて行く場合がほとんどです。
そのため、爪は根元付近から浮いてしまい下は空洞になっています。爪としてはほとんど機能していません。
言い換えると、爪が剥がれているのと同じような状態なので、指の踏ん張りは効きづらくなっています。
さらに、伸びた爪が湾曲して親指に刺さったり、隣の指に刺さってしまう方もいます。
肥厚爪(爪甲鉤彎症/厚硬爪甲)ケアの料金
内容
肥厚し分厚くなった爪を綺麗にカットし整えます。
対象
肥厚して分厚くなった爪。なかなかご自身や家族でケアする事の出来ない爪など。
料金
基本コース60分 | 7,700円(税込) |
ロングコース90分 | 9,900円(税込) |